私の召命
若いころカトリックのことも知らず、シスターの姿も見たことはありませんでしたが、縁あってカトリックの職場を紹介され就職しました。そしてそのままシスターのご指導をいただき、要理を学び夙川教会で23歳の時、受洗しました。その頃より修道生活にあこがれ、イエス様との生活を望み始めました。神様が呼んでくださるならどこでもと思って祈っていましたら、友人の勧めでベタニア修道女会を紹介され、28歳で入会しました。
先輩シスターに倣いながら夢中になってノビシアの生活を学びました。そのほか、修練長様の学びと、祈りと、同輩シスターとの楽しい働きのときを過しました。誓願を立て、派遣された先々で、今まで体験したことのないことに出会い苦労もありましたが、大勢の方々との出会いがありました。そしてそれが信仰を深める機会となり喜びとなって今に至っています。
使徒職で、病院の総合案内の派遣をいただいた時、今までとは違ってどうしてよいか本当に戸惑いました。「イエス様、どうぞ私を良いようにお使いください」と祈りました。悩み事、嬉しいこと、よかったこと、病気のことなどの話があり、始めは行列が出来てしまいました。まわりの人から「ここは何をするところですか?」と質問されたこともありました。病院などのことで間違った受け答えをしていると患者様から指摘され、患者様から学んだことも沢山ありました。私自身、何回も手術を体験し、病気の方々の気持ちを理解できるようになりました。回復し復職すると、主治医から「これから手術を受ける方に体験を説明してあげてほしい」とお願いされるようになり、こんなことでまわりの方のお役に立てるということを味わさせていただきました。末期患者様への対応も信仰面で助けてほしいと依頼され、最後までお手伝いすることができたことは、命の尊さを実感し、信仰と召命を見つめ直す良い機会となりました。神様のなさり方の不思議さの中でベタニアの召命を生きさせていただいていることを感じています。
命のある限り少しでも出来ることをし、まわりの必要に心を注ぎ、出会う人々の話を聞き、祈り、イエス様とともに神様に向かって歩めるようにと思っています。主よ、わたしの目を開いてください。
Sr.リタ