神様、まだ申し込みは間に合いますか?

神様、まだ申し込みは間に合いますか?

なぜシスターに01

私のベタニア修道女会との出会いのきっかけは、カトリック新聞の黙想のお誘いの記事でした。2007年に受洗の恵みをいただいた私は、修道生活に憧れ、その後シスター同伴の下で毎月、修道生活、独身奉仕生活、結婚生活という3本柱で黙想にあずかっていました。悩みや諦めなどの感情があっても、心は主の呼びかけは?と問う日々でした。

2010年12月、イエズス会の神父様ご指導の下で、識別黙想にあずかり気づかされたのです。
「やっぱり、主の呼びかけを信じ、修道生活を望んで生きたい。そのように心に響くのです。」と。
神父様から「では、ご自分の足で修道会を捜しては…?」というお勧めを頂きました。“さて、どうしようか”とカトリック新聞を読んでいると、“ベタニアの集いIN那須”が目に留まりました。ただ、那須の山の家の住所は見たこともないような地名、地図を広げると山の中で…。しかも、新幹線を使うようでしたし、新白河からはどう見ても、タクシーを使って5,000円は掛かりそう。

しかしなんと、今回の黙想会の呼びかけ記事には“新白河駅より送迎あり”と書いてあるではありませんか!“ええいっ。新幹線代はがんばろう”と考え、そして思い切ってシスターに「まだ申し込みは間に合いますか?」と電話していました。

これが、私の新しい道の出発地点となるのでした。那須の黙想会で、祈りも分かち合いも、思う存分出来たことは神様からのプレゼントだったのでしょうと、今、切に思います。

帰路に着き、日常へと帰ったのでしたが、心がなんだか“もやもや”して、数日後、再び修道院へ電話しました。そして、「心がなんだかもやもやするのですが…」とお伝えし、面接をお願いしました。お話ししているうちに私の心が、ここベタニアでイエスさまと共に共同生活を生きたいと、望んでいるのだと深く感じたのでした。見せていただいた会の紹介パワーポイントや、最後の日の食事の分かち合いの中で、私の祖父の家は、フロジャク神父様の行われていた事業のひとつ“三河島診療所”の裏手であったり、母が幼いころ、後にカトリック教会となったその土地で遊んでいたことなど、様々なつながりがあったりと、驚くことがありました。

祖父は信者ではありませんが、当時、役所の職員として働いており、三河島診療所のことをよく知っていました。私もこのカトリック施設のことは何度も聴いていたので覚えていました。私の家族、フロジャク神父様の事業、シスター方と分かち合っている時、この不思議なつながり、縁を感じたのでした。

私が足を向けて捜したと思っていたベタニア。しかし、私が生まれる前から、ずっと神様はご用意くださっていたのかもしれません。最初に戻れば、私の出生地、ご婦人との出会い、2つの修道会にお世話になり、そして、“送迎あり”たくさんの助け、導きがあって、今ここベタニア修道女会で志願者として生活を共にさせていただいています。先輩のシスターが分かち合ってくださったように、“イエス様の裾をぎゅっと掴んで”私もこれから、ここベタニアで頂いた召命を大切に、歩み続けて生きたいと願っています。

シスターテレサ