わたしの召命ものがたり
わたしの家は貧しかったので、経済的問題や精神的問題は多くありましたが、平凡な生活を送っていました。だから、召し出しを感じたとか出会いがあったとか、神体験を感じたということはありませんでした。そんな中で振り返ってみますと、思い当たることは代母(カテキスタ会員)の生活にはいつも尊敬の心を持っていました。そのためにわたしは代母と同じ大学、同じ学部を選んで4年間学びました。代母は卒業後、春日井市の保健所のメディカル・ソーシャル・ワーカーとして働き、その生活態度は穏やかで、すべての人に親切で、多くのことを教えられました。わたしも同じ職業につきたかったのですが、その機会がなく、別の仕事について働いておりました。いつの間にか気がついた時は35歳を過ぎていました。そんなある日、福祉施設を経営しておられるS神父様より「これからもこのまま働いていくのですか」と言われ、考え、神父様にはいろいろと相談にのっていただき、修道者の道を決めました。会を決める時「私は少しの間、フロジャク神父様のお手伝いと日本語を習いました。ベタニア会がよいですよ」と勧めてくださいました。これで自分の進む道も決まり安心いたしました。
入会の面接は、故シスターベルナデッタでした。シスターベルナデッタもS神父様をよく存じあげておりましたので緊張感なくお話が出来、面接も無事終わり、入会の許可をいただき入会いたしました。今は心より感謝しております。
Sr.トマス